個展
5/13〜5/23 京都 @sudachidou
5/27〜5/29 東京 @gallery_stoop
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5月9日(月)22:00 ~ 5月31日(火) 24:00
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「針穴に糸を通すような」と言う慣用句があります。
意味は「繊細な動きや集中力を要すること、またはそのために非常に困難であること」らしいですが、
その意味で使うにはあまりにも難易度が低く感じます。
もちろん苦手な人もいるとは思いますが、縫製する人なら誰でもできます。
では、一流の縫製職人とはどういう人でしょうか。
それは「針穴に針を通す」ことができる職人だと思います。
しかしこの「針穴」は針本体の穴の話ではありません。
私たちバッグを縫製する職人たちは、時折一度縫った箇所をほどいて縫い直す場合があります。
それは単純なミスの場合もありますが、重要な局面の途中で下糸がなくなってしまった場合など理由は様々です。
その縫い直しの際、一度縫った箇所にはどんな生地でも必ず針穴が空きます。
特にビニール加工をした生地や革製品はその穴が目立ちます。
そこで私たちは縫い直しの際にミシンで全く同じ場所に針をもう一度通す縫製をします。
これは力加減に細心の注意が必要な作業です。
1回目と全く同じ箇所、全針穴に通す作業は機械で縫っている割りにかなり難しい作業です。
その時々によって生地にかかる力は変わるので、感覚で生地の送り具合を変えます。
まさに「針穴に糸を通す」ような「針穴に針を通す」作業です。
まだまだ失敗することもありますが、昔ほど難しく感じなくなっている自分に成長を感じます。
今日はそんな「針穴に針を通す」というお話でした。
2022.5.22
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KENTO HASHIGUCHI
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